米国籍でも日本の年金はもらえますか

礎ニューズレターにも掲載しております海外年金相談センターの市川氏の記事を礎ウェブサイトでも掲載致します。半年ほど遡りますが第1号から順次掲載致します。

米国籍でも日本の年金はもらえますか

前回は、短い加入期間でも日本の年金が受給できる「幸せの方程式」の説明をしました。今回は「米国籍でももらえますか」という質問にお答えします。

結論から言えば、受給条件さえ満たせば、国籍に関係なく、米国籍でも日本の年金を受け取ることが出来ます。

日本の年金を受け取るには、国民年金・厚生年金・共済年金の加入期間の合計が原則25年以上ある必要があります。25年に満たない方は受給資格を得るために2つの方法があります。まず第1に、「カラ期間」又は「米国年金加入期間」を活用して受給資格をクリアーする。第2に、「国民年金」へ加入(日本国籍の方に限られます)して、年金額を増加し受給資格を取得する方法です。

その際、①米国年金の加入期間を活用して日本の年金を受給する方であれば、いつ米国籍に変更しても問題ありません。しかし②カラ期間を活用して日本の年金を受け取る方は、日本の保険料納付期間とカラ期間の合計が25年以上の受給条件を満たすまでは日本国籍のままでいる必要があります。

具体例でご説明します。

A子さんは日本で5年間働いて、40歳の時米国に移住しました。A子さんが年金を受給する為には加入期間が20年(=25年―5年)不足していますので、それをクリアーする為に、カラ期間(20歳から60歳までの間に日本国籍で海外に在留していた期間)を活用する場合を考えてみます。

A子さんが米国で勤めることなく例えば55歳のとき米国籍を取得した場合は、カラ期間は15年でストップしてしまいます。その為、A子さんは55歳で国籍変更をせず、60歳以降に国籍の変更をすればカラ期間20年以上が確保され、加入期間は5年+20年=25年となり、年金の受給資格を取得できることになります。

尚、A子さんは55歳で米国籍を取得した場合でも、その後新たに働くことによりSSTaxを支払い米国年金の加入期間5年以上を確保すれば、同様に年金の受給資格を確保できます。

最後に、前回の説明でふれた「カラ期間」(=合算対象期間)について問い合わせを頂きましたので説明いたします。

年金などの受給資格期間をみる場合に、期間の計算には入れるが、年金額には反映されない期間のことです。年金額に反映されないため、いわゆる「カラ期間」と呼ばれています。カラ期間には、(1)昭和61(1986)年3月以前に、国民年金に任意加入できる人が任意加入しなかった期間、(2)平成3(1991)年3月以前に、学生であるため国民年金に任意加入しなかった期間、(3)昭和36(1961)年4月以降海外に日本国籍で住んでいた期間、などがあります。いずれも20歳以上60歳未満の期間です。

海外年金相談センター
市川俊治
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